2010年12月8日水曜日

「政府情報システム改革検討会」より。。。

いきなり仰々しいタイトルですが・・・総務省で「政府情報システム改革検討会」が開催されていることを皆さんはご存知ですか?(少なくとも私は知りませんでした・・・)


「知らない話が何でテーマやねん!」というツッコミがありそう?ですが、知人に教えてもらったこの検討会、資料を見ていると面白いなーと思う情報がいくつも公開されてたので、そのメモをしておきます(^^;


この検討会の目的を引用すると、
政府情報システムに関し、費用対効果を踏まえた効率的・効果的な整備・運用等を図る観点から、専門的かつ技術的な改革方策について検討をする
ことにあり、特に当面は
政府情報システムの整備・運用に係るコストの削減方策等に関して重点的な検討をする
ことになっています。


該当分野に興味がある方は、上記リンクから辿って全てを見て頂きたいのですが・・・今年9月に開催された第一回から11月の第四回までの検討会内容の内、私が興味を持った(参考になる or 面白いなーと感じた)点をご紹介すると、、、


政府情報システムの現状(第一回)
  • 厚労省のシステムの運用経費は今年度で1,540億円/年。全体運用経費の約4割を占める。
    →この状態で、社保庁の問題が起きるのか。。。保管すべきデータ量が違うとは言え、世の中にはお金だけでは解決できない問題が多いということ?
  • 運用経費1億円/年以上のシステム数は206。
    →一覧を眺めるだけでも面白い。事業者名も公開されてるし、大手SIerの営業担当者にとってはターゲットリスト???
  • 防衛省の「技本研究開発支援システム」、昭和34年に運用を開始。
    →今でも1億円/年以上のコストがかかって、メインフレームを使ってない。。。どんなシステムなんだろう???今となってはきっと運開時点の面影も無いのでは?

  • 韓国の電子政府事業におけるIT投資管理は、2005~6年を機に「投資の管理」から「成果の管理」へ転換した。
  • システム構築の成果が政府内部業務と対住民サービスを革新する電子政府の目標に達していないことを認識
  • よって、事業開始からすべての過程に渡って成果管理を強化
    →ふむふむ。IT投資管理の話は欧米の事例が多い中、韓国の事例は珍しいですね。成果評価に用いられている基準も、参考になりますね。
  • ベンダの開発標準に依存しないよう、政府としての開発標準を定めて公開
    →主導権を誰が持つか?によって、コストが大きく変わるという話の典型例かも。

電子政府分野における課題と対応策(第四回)
  • 新しい情報通信技術戦略」(電子行政分野)について」は必見。
    →痛烈なメッセージですが、官の世界に限った話ではなく、民間でも同様の話はあるはず。
    →「過去を全て否定するのではなく、蓄積を活かした新たな取り組みを」というメッセージには非常に惹かれました。継続性はホントに重要と思います。
    サブタイトル、、、「費用対効果の観点」ではなく「投資対効果の観点」と定義されてるともっとステキなんだけどな(^^;

IT投資管理(ITガバナンス)について(第四回)
  • IT投資の検討以前に行うべきこと」、「IT投資管理として行うべきこと」、「目的と手段を間違えない
    →シンプルですが、要点を突いている3つの主張と感じます。
    →数値管理で名高いリコーのIT投資管理の考え方、取り組みも参考になりますね。

ITガバナンスのフレームワーク(IT投資管理、推進体制、人材等)(第四回)
  • 特に、日本政府が競争力をもつための人材獲得と育成のために投資を→上記を実現するためのすべての問題はここに帰結する可能性が高い
    →内容的には共感できる部分も多かったのですが、最後のオチが「ヒト依存」となるのは、問題解決に至らないなぁ。。。と、ちょっと残念。

引用だらけの話になってしまいましたが、回を追う毎に話が面白くなってきています(^^)
最初はコストダウンのみにフォーカスが当たっていることに大きな違和感を感じていましたが、議事録を見る限りそれは参加者も同じだったようで・・・


年度末まで検討会は継続的に開催されるようなので、引き続き参考となる話を期待したいと思います(^^)

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