2011年12月21日水曜日

IT Executive Scorecardとは?

今回は、数日前にWeb記事で見かけてからずっと気になっていた「IT Executive Scorecard」について、ご紹介します。

バランス・スコアカードの発展形?、それとも新しいフレームワーク?と期待して調べてみたら・・・正しくは「HP IT Executive Scorecard」という名前のHP社のITマネジメント管理製品でした。

詳細は下記のリンクを参照して欲しいのですが、HP社の製品サイトでは
「ITの測定基準を収集して重要業績評価指標を作成し、 上級管理者がビジネスサイドにわかりやすい形で情報を提示できる、スコアカードとダッシュボードを提供するツール」
と紹介されています。

残念ながらこのサイト上の情報は簡易デモだけで、具体的な内容が良くわからなかったので、少し調べてみたところ・・・現時点ではこの辺りの情報が一番分かりやすいですね。

この製品で私が共感を持てたのは、下記3点です。
  • HP社がベストプラクティスとして定義したKPIをテンプレートとして提供していること
  • 該当KPIを「ITの価値」「ユーザー満足度」「ITの運用品質」「先行投資」というBSCとマッピングしやすい4つの視点で区分していること
  • 該当KPIのモニタリングに必要な情報を収集する機能を有していること

実際にどこまでできるか?は、HP社のヒトに聞いてみないと分かりませんが・・・
システム全体を俯瞰して数値化することの重要性が理解されていない(正しくは、そういうアプローチそのものを認識されていない?)ことも多く、
重要性を理解していたとしても、実際にレポーティングの指標を定義することも、指標のモニタリングに必要な情報を集めることも結構大変なワークなので、きちんと実運用できている企業は多くは無いはず。

そう考えると、指標+測定方法が一定の仕組みとして利用できるのは、魅力的ですね。
<出典:IT運用の改善はKPIベースの全体俯瞰から(ITPro)>



















但し、現時点では英語版のみで、価格も100万円/ユーザーというライセンス体系なので、普及するには、まだまだ時間がかかりそう。

該当製品を単に導入することで、「システム全体の可視化ができる」とは思えませんが、定義されたKPIの中には「なるほど」と感じる指標も結構あったので、該当分野に携わっている方には参考になると思います。
#特に、4つの指標のサブ項目定義がスマートですね。

サービスマネジメント分野に明るい知人にこの製品の話をしたら、「KPIの指標がITILで定義されている指標に似てる」と言ってましたし。

大雑把に言えば、BSC+ITIL=IT Executive Scorecardという認識で良いのかもしれませんね。

最後に・・・今回は思うところがあって、初めて?顔文字無しでこのエントリを書きましたが、日頃から使い慣れていた(曖昧な表現は顔文字で誤魔化していた?)せいか、予想以上に文末表現に苦しんでしまいました。
どんな些細なことであれ、「変える」ことは大変ですね。

0 コメント:

コメントを投稿